「次世代に繋がなければならない地球にある全ての命を守る責任」

2011年3月11日14時46分、私は,特養ホーム ラポール三ツ沢に見学に来られた方の施設案内中でした。

「車ですぐに帰って!何かあったら戻ってきて!」と、見学者をすぐに送り出しました(その後「15分ほどで帰宅出来た」と連絡が)。

2009年に、横浜に法人二つ目の特別養護老人ホーム ラポール三ツ沢を開設したばかりで私の頭の中は不安が渦巻き続ける一方、次々入ってくる緊急情報を職員たちと共有しながら、入居者の安否・安全、職員の安否・安全と出退勤の調整、そして、建物施設の被害の確認をし、地域の方の避難所としての準備等々、あれもこれもと職員との確認と指示を出していました。今、あの時のラポールグループの職員たちの動きを振り返って、経験のない大地震の中、職員一人一人が冷静沈着かつ迅速に動いていることは凄いことだったと、改めて思います。

 あれから15年? もう15年? まだ15年? 不思議な感覚で2026年3月11日の今日を迎えています。

「あの日」から何も変わっていないような被災地の人々も多く、日々の生活の現実と整理がつかない心の悲しみとの葛藤の日々は今も続いている。

2023年10月に訪れた宮城県石巻市の大川小学校での悲劇は震災被害というより人災でもあり、その悲しみと怒りの中で裁判係争中です。

また、福島県飯館村では原発で苦しむ福島の人々の暮らしを見てきました。15年経った今、「なぜ?原発推進?」という怒り、そうした多くの未解決を抱えたまま、2011年3月11日を境にした命と暮らしのことに私たちは想いを馳せることを決して止めてはならないと改めて強く思う。

 2019年、災害予防移転で、法人の最初の特養ホーム「ラポール藤沢」を高台に移転することができました。この移転は、もちろん東日本大震災のこともありましたが、むしろ、その後続く気候変更によるゲリラ豪雨等止まらない自然災害の拡大を見て、「自分事だ!」と思っての事業でした。そのために大きな借金を抱えることになった法人経営ですが、“命より大切なものはない”と決断した事業です。

原発問題も気候変動も地球人が選んだ「こと」の結果です。そのために失った命、まだまだ危険の中にある私たちの命―、2026年3月11日の今日、改めて思うのです。

「次世代に繋がなければならない地球にある全ての命を守る責任」。だから、2011年3月11日を私たちは決して忘れない!繰り返すようなことがあってはならない!

社会福祉法人いきいき福祉会 理事長 小川 泰子